ぼんじりは鶏の部位でいちばん美味しいといわれる5つのこと!

ぼんじり 部位

「ぼんじり」は“鶏のトロ”と呼ばれるほど美味しい部位といわれ、特にやきとりで人気が高い部位です。

脂がのっていてプリプリと弾力があるぼんじりは、見るからに美味しそう。

でも…数年前のクリスマスに「いちばん美味しいとこ!なかなか食べられないよ!」と、ローストチキンのぼんじりをすすめられてかぶりついたら期待したのと違う味が口の中に…以来ぼんじりを避け続けています。

ぼんじりには正しい食べ方がありました。

1. 「ぼんじり」という部位

「ぼんじり」は鶏の尻尾にあたります。小さな尾骨の周りのわずかな部位です。希少な部位ということで、スーパーなどで見かけることはほとんどありません。

「ぼんじり」はその三角の形状から「さんかく」、鶏の尻尾であることから「テール」などとも呼ばれ、他にも「ぼんぼち」「ごんぼ」「ぼんちり」「ぼん」など様々な呼び名があるそうです。ちなみにクリスマスパーティーでぼんじりをすすめてくれた友人は「はな」と呼んでいました。

雄の尻尾の部位は「ぼんじり」、雌は「みさき」と呼んで雄と雌で区別する場合もあります。雌は卵を産むためにおしりの筋肉が発達しているため、みさきにはコリコリとした独特の食感とかみごたえがあるそうです。

2. ぼんじり部位の「油壺(オイルキャップ)」

ぼんじりは鶏の部位の中で脂ののりが最もよい部位といわれていますが、ぼんじりの中に「油壺」または「オイルキャップ」と呼ばれる部位が隠れています。

ぼんじりの中にある油壺は羽を水から守るための脂が分泌される器官です。

油壺の独特の香がぼんじりの風味になっているともいわれますが、臭みが強いため調理をする前にとり除くのが一般的です。

クリスマスの失敗がまさにこれでした。油壺が入ったままのぼんじりにそのままかぶりついてしまったがために、脂と臭みを直に感じて、二度と食べたいと思えなくなってしまったのです。

3. ぼんじり部位の下処理

好みによってぼんじりを下処理せずにそのまま食べる人もいるようですが、ぼんじりは下処理をしてから調理するのがおすすめです。

・ぼんじり部位から油壺をとる

ぼんじりのぷっくりと膨らみがある側を見ると細長い突起が出ています。

ぼんじりの膨らみがある側の皮を骨の横から突起のある方に向かって剥ぐように指で開くと、中からコロンとしたふたつの黄色い玉のようなものが出てきます。これが油壺です。

油壺は根もとから綺麗にとり除きます。このとき油壺の根もとあたりまで剥いだぼんじりの皮も切りとります。

開き方がうまくいかずに油壺が裂けてしまったり、一度にとりきれずにぼんじり側に残ってしまっても大丈夫です。油壺はぼんじりの身の色とは明らかに違う黄色をしています。黄色い部分が油壺なのでそれを全てとり除きます。

とり除いたぼんじりの油壺で鶏油(チーユ)を作り、炒飯や炒め物、ラーメンの隠し味などにするとコクが出て美味しいそうです。

・ぼんじり部位の骨をとる

ぼんじりの中央に骨があります。

ぼんじりの骨の長い側面に包丁の刃を沿わせて、前後に動かしながら丸い骨をなぞるように骨に沿ってぐるりと包丁を入れていきます。力を入れずに包丁の刃を前後に滑らせて引き切りするのがポイントです。

・ぼんじりの厚みを均一にする

骨を取った後のぼんじりは、骨を除いた部分が薄く、その左右は厚みがある形になっています。このまま調理しても何の問題もありませんが、火の通りを均等にするためにぼんじり全体の厚みを揃えます。

左右の厚みをそれぞれ半分にします。骨を外したところから左右の厚みの真ん中に、まな板に平行に包丁を途中まで入れて開きます。

4. ぼんじり部位のカロリー

鶏の部位を、やきとり1本あたりのカロリーが高い順にランキングしてみます。

1位 皮(30g)    タレ:161kcal 塩:153kcal
2位 ぼんじり(30g) タレ:113kcal 塩:107kcal
3位 手羽(50g)   タレ:113kcal 塩:105kcal
4位 もも(45g)   タレ: 97kcal 塩: 89kcal
5位 つくね(45g)  タレ: 91kcal 塩: 83kcal
6位 ねぎま(35g)  タレ: 80kcal 塩: 72kcal
7位 はつ(30g)   タレ: 72kcal 塩: 64kcal
8位 砂肝(35g)   タレ: 42kcal 塩: 34kcal
9位 レバー(30g)  タレ: 41kcal 塩: 33kcal
10位 軟骨(45g)   タレ: 32kcal 塩: 24kcal
(参考:http://taspy.jp/17156)

ぼんじりのやきとりのカロリーは、皮のに次に高いということになります。

ぼんじりの100gあたりのカロリーは423kcalです。牛肩ロースが411kcal、豚バラが386kcalであるのと比較してもぼんじりのカロリーが高いことがわかります。

5. ぼんじり部位の栄養

ぼんじりには、丈夫な骨を作るのに欠かせないビタミンKが多く含まれています。

また、見るからにプリプリでコラーゲンたっぷりのぼんじりは、コラーゲンによる美肌効果が期待できるともいわれています。

脂ののったぼんじりはレモンとの相性がよいようで、焼いたぼんじりにレモン汁をかけるのはもちろん、輪切りのレモンがたっぷり入った「ぼんじりレモン鍋」という料理もあるほどです。逆にいえば、それくらいぼんじりは脂が豊富ということでもあるのかもしれません。

レモンに含まれるビタミンCはコラーゲンを安定させるために重要な栄養素といわれています。ぼんじりとレモンの組み合わせはぼんじりの味を引き立てるだけでなく、ぼんじりに含まれるコラーゲンの効果を高めるのにも有効といえそうです。

おわりに

「美味しそう!」と初めて食べたぼんじりには予想外の脂と臭みがあって、それ以来ずっとぼんじりを食べることができずにいました。これはぼんじりの油壺を食べてしまったからだったようです。

ぼんじりはしっかり焼くと、中がジュワッと外がカリッともちもち食感でとても美味しいのだそうです。コラーゲンがたっぷり摂れそうな「ぼんじりレモン鍋」も気になります。

ぼんじりの美味しさやコラーゲンはとても魅力的ですが、カロリーが高いので食べ過ぎには注意が必要ですね。

鶏せせりはジューシーさとプリプリ食感が魅力

鶏 せせり

唐突ですが問題です。「せせり」とは何のことでしょう?

・・・“せせらぎ”?
・・・和食の何か?
・・・???

答えは「お肉の部位」です。「せせり」という言葉自体が初耳の人も多いのではないでしょうか?スーパーや精肉店でも「せせり」として売られているお肉はほとんど見たことがありません。

「せせり」は主に鶏肉の首回りの部位をさします。鶏せせりは鶏の首の筋肉にあたる部位で、身がしまっていてプリプリとした弾力ある食感が特徴です。噛めば噛むほど深い味わいが楽しめる美味しいお肉です。

鶏むね肉のようにパサパサすることがなくジューシーで、鶏もも肉のようなクセがなく、焼き鳥のメニューとしてはポピュラーです。

1. 「せせり」ってどういう意味?

「せせり」は主に鶏肉の首回りの部位をさしますが、“骨から肉をせせる”からそうよばれているといわれています。

「せせる」には“尖ったもので繰り返しつつく”とか“つついて掘る”という意味があり、首回りのお肉をとるとき、あるいは食べるときに、首の骨についたお肉を「せせる」動作から「せせり」とよばれるようになったと考えられています。

関西弁で「せせる」というと、“箸などで魚の身を骨から外して食べること“を意味するのだそうです。もしかすると「せせり」というのは、関西で生まれたよび名なのかもしれません。

ちなみに熊本弁にも「せせる」という同じ音の方言がありますが、こちらは“触る”という違った意味になります。

鶏せせりは手もしくは包丁で丁寧に削ぎ取る必要があるそうです。削ぎ取られた肉は本来細長い形をしているのですが、さばく過程で首の部分が切られてしまっていたりするため、短くぶつ切りのようになってしまう鶏せせりも多いそうです。短い鶏せせりは丁寧に削ぎ取られた長い鶏せせりよりも安価です。

2. 「せせり」は鶏肉だけ?

鶏せせりは「ネック」、「み」、「小肉(こにく)」とよばれることもあります。

ラム肉の「ネック」も「せせり」とよばれます。ラムの肩に近い部位で、首の後ろ側にあたります。鶏肉同様「小肉」とよばれることがあり、首の骨の入り組んだところにあるお肉なのだそうで、まさに“せせりとられたお肉”といえそうです。

1枚あたり20〜50gと小さく、赤身でゼラチン質を含み、ラム特有の臭みも少ないラム肉のせせりは、煮込んでも焼いても美味しいそうです。

では、豚肉や牛肉の「ネック」も同じように「せせり」とよばれるかというとそうではありません。

豚肉のネックの油を除去した部位は「豚トロ」とよばれます。1頭から数百グラムしかとることのできない希少な高級部位です。「豚トロ」は脂身が多く、その断面が魚のトロに似ていることから“豚のトロ”、「豚トロ」とよばれているそうです。豚の臭みがなくとても柔らかいのが特徴で、焼肉や焼き鳥屋さんのメニューとしてよく見かけます。スーパーなどでも「豚トロ」を安価に購入することができますが、これは代替品として加工された豚の背脂なのだそうです。

牛肉のネックは牛の首筋にあたる部位で、別名「ねじ」とよばれていますが、これは“ねじる”に由来しているといわれています。豚肉のネックとは違い脂肪分が少ない赤身のお肉です。味は濃厚ですが、キメが粗くて筋っぽく硬い肉質のため、煮込み料理やひき肉、細切れとして利用されます。

3. 「鶏せせり」のカロリーは?

プリプリとした弾力のある食感がクセになって、小さめの身は次から次へとつい、いくらでも食べてしまうことができる鶏せせりです。見た目はそうでもないように見えても、実は鶏もも肉や手羽よりも脂身が多いようです。

鶏のメジャーな部位を100gあたりのカロリーが高い順に並べてみると

第1位 手羽 211kcal
第2位 皮付きもも 200kcal
第3位 皮付きむね 191kcal
第4位 皮なしもも 116kcal
第5位 皮なしむね 108kcal
第6位 ささみ 105kcal

となります。

100gあたりのカロリーでみると、鶏もも肉は皮付きでも200kcalであるのに対して鶏せせりは215kcal。カロリーの高さからもその脂の多さがわかります。

一般に皮を取り除いてしまえば低カロリーというイメージのある鶏肉です。焼き鳥屋さんでは皮付きではないからと安心してせせりばかりを注文してしまうと、思いがけずに高いカロリーを摂取してしまっていることになるのかもしれません。

おわりに

鶏のせせりは1羽から20g程度しかとれない希少な部位です。焼き鳥屋さんのメニューにある以外市場にあまり出回っていないのは、その希少さからともいわれていますが、“せせり“には細かい作業が必要となるため、人手不足の影響もあって生産自体しない業者もあるのだそうです。

それなら尚更希少な高級食材として扱われそうなのに、ブランド鶏などでない限りはとても安価に手に入ります。その理由は、鶏せせりには需要が少ないからといわれています。“せせり”に手間をかけても需要がなくて低価格では生産意欲も湧きにくいのは納得です。もっとも、存在自体知られていなければ需要も生まれないとも思うのですが。

こんなに美味しい鶏せせりを知らないなんてもったいないと思う反面、需要が増えて価格が上がってしまうよりも、今のまま知られずにひっそりと、美味しく手ごろに楽しめるマイナーな部位であってほしいと思うのが、鶏せせりファンとしての本音です。